サラリーマンの平均年収は412万円――。ピークの1997年と比べ、50万円以上減少した。もはや現状を維持するのも難しい時代、上昇し続けるためにはどうすればいいか。

幹部になる人はみな「イエスマン」である

武蔵野社長 小山 昇氏

40代後半といえば、順調に出世していたら、課長から部長、事業部長と多くの部下がいる責任ある立場になるころでしょう。そして「このまま終わるか、経営幹部になれるか」という岐路に差しかかる時期です。

私から見て、経営幹部になる人には共通点があります。社長が決めたことを忠実かつ迅速に実行できる人、つまり「イエスマン」だということです。

社長の仕事は「決めること」であり、幹部以下はその決定を実行していくのが役割です。しかしイエスマンでない部下は、社長の決定を自分の考えで勝手に修正してしまいます。これではたとえ成功しても、誰の意思決定が正しかったのかはっきりしません。

部下は「社長の決定は間違っている」と思っても、その通りに実行するのが正解です。それで失敗したほうがよいのです。そうすれば社長は「あの判断は誤りだった」と自覚します。

どんな社長も会社を潰したくはありません。失敗を挽回しようと社長が必死になり、立ち直った会社を私はいくつも見てきました。

最悪なのは、「はい、わかりました」と返事だけよくて、実行しない部下です。これでは失敗という結果さえ得られません。

早く結果を得るためにも、実行スピードは重要です。私に言わせれば、「上司の決定を1カ月で実行できたら課長、1週間で実行できたら部長、1日で実行できたら経営幹部」です。上司の決定を誰よりも早く、誰よりも忠実に実行できればナンバーツーになれるということです。