- 【関連記事:前編】アルツハイマー病から「逃げおおせる人」は食事が違う…長寿研究の医師が口に入れたくない「米、塩、肉」の種類
- 【関連記事:中編】ぐるぐる混ぜて食べるだけ…長寿研究の第一人者が「認知症の予防に最適」と話すコンビニで買える食材
※本稿は、白澤卓二『Dr.白澤の実践メソッド 100寿をめざす認知症最新戦略』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。
※アルツハイマー病専門医の第一人者が毎日食べたい必須の食材1~3(前編)、4~6(中編)はこちら
7 毎日食べたい必須の食材「ボーンブロス」
タンパク質が豊富で消化・吸収しやすい
●長時間煮込むので骨から栄養が溶け出す
●消化・吸収する力が落ちている人におすすめ
●腸の粘膜の修復に役立つ
旨みと栄養が溶け出たスープ
ボーンブロスは骨からとるだしです。牛や豚、鶏などの骨と香味野菜を、鍋でコトコトと煮込んでできるスープのことです。
長時間かけて煮込むので、骨から栄養が溶け出し、カルシウム、リン、マグネシウム、コラーゲン、アミノ酸(タンパク質が分解されたもの)が豊富に含まれています。
ボーンブロスのいいところは、消化・吸収されやすい点です。加齢とともに、腸で栄養を吸収する力は落ちるので、高齢者はしっかり食事をしているつもりでも、低栄養に陥っているケースがよくあります。ボーンブロスは消化機能が落ちた高齢者にぴったりです。
また、タンパク質やビタミン、ミネラルが豊富なボーンブロスは腸粘膜の修復を促します。腸の粘膜がダメージを受けて、バリア機能が低下している人にもおすすめです。
腸のバリア機能が低下すると、疲労感、下痢や便秘、じんましん、アトピー性皮膚炎、リーキーガット症候群など、さまざまな不調が起こります。ボーンブロスはこうした不調の改善にも役立ちます。
ボーンブロスは手作りできる
牛テール、スペアリブ、手羽先、手羽元など骨のついた肉と、ねぎ、しょうが、にんにく、セロリなどの香味野菜を鍋に入れて、アクを取り除きながら数時間煮込みます。粗熱が取れたらザルなどでこし、できたスープがボーンブロスです。
旨みが濃いので、塩などで味つけしてそのまま飲んでもいいですし、具材を加えてスープにしたり、カレーやシチューなどの煮込み料理に活用したりするのもおすすめです。
ボーンブロスのレシピはインターネットで紹介されていますし、レシピ本などもあるので、ぜひ手作りしてみてください。