O脚やX脚を改善し、まっすぐな脚になるにはどうしたらいいのか。理学療法士のキリツさんは「『膝』の問題に目が向きがちだが、実際は他の部位が大きく影響している。まずは自宅で簡単にできる30秒ストレッチで、ガチガチになった筋肉をほぐしてみよう」という――。

※本稿は、理学療法士キリツ『根本から体を整える 姿勢復元完全バイブル』(KADOKAWA)の一部を再編集、一部を書きおろししたものです。

膝に痛みを覚える高齢者
写真=iStock.com/Sorapop
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O脚やX脚を改善するには?

O脚やX脚の人は、膝の位置が外側に開いたり内側に閉じたりするため、膝の問題に目が向きがちです。しかし実際には、膝は「股関節や足首の影響」を大きく受けます。

なぜなら、膝は太ももの骨とすねの骨の間にある関節であり、「股関節は太ももの動きに」「足首はすねの動きに」それぞれ影響を与えるからです。膝自体に内側や外側に曲がる動きはありません。

つまり、O脚やX脚を改善するには、股関節や足首の状態を整え、膝にかかる負担を減らすことが重要になります。ここでは、股関節と膝の動きを正しく理解し、ご自身の体の状態をチェックしてみましょう。

股関節の位置は、手のひらを大転子に当て、親指を斜め45度に上げたところが股関節です。股関節は、骨盤と太ももの動きの両方に影響を受けます。

特に、反り腰などで骨盤が前に倒れやすい人は、股関節の動きが悪くなりがちです。股関節をスムーズに動かすには、骨盤を意識することが大切です。

まずは、立った状態で、骨盤を前に倒してみましょう(お尻を突き出すイメージ)。股関節が曲がっているのを感じますか。

次に、骨盤を後ろに倒してみましょう。(お腹をへこませるイメージ)。股関節が伸びるのを感じますか。