中高年が世の中に取り残されないためにはどうするべきか。経営コンサルタントの藤井孝一さんは「50代が無理して若者に寄せる必要はないが、一定レベルのITスキルは身につけておくべきだ。会社員ではなくなった際に、『LINEでやりとりをしましょう』といわれて、『メールでしか連絡が取れません』と応じるでは、世の中から取り残される」という――。
※本稿は、藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
「無理して若者に寄せる」50代は哀れ
ネット上では、InstagramやYouTubeでせっせと発信する同輩を目にします。
もちろん発信は個人の自由ですから、否定するつもりはありません。
中にはインフルエンサーの地位を確立している人もいて、素直にすごいなと思います。
でも、基本的に50代の一般人がランチで何を食べたかなんて、興味を持つ人は皆無です。
にもかかわらず、無理に頑張っている姿を見ると、痛々しいものを感じてしまいます。「無理して若者に寄せる」50代は哀れです。
ただし、無理して若者ぶる必要はないですが、コミュニケーション・ツールに関してだけは最低限、新しい技術についていくことが大事です。
たとえば、コロナ禍では在宅ワークが余儀なくされ、Zoomなどのビデオ会議ツールの活用が一気に進みました。
当初は、Zoomを使えない役員のため、若手社員が出社してセッティングを行なうケースがあったと聞きます。若手社員にしてみれば、とんだ迷惑です。
今ではさすがに役員もZoomを使うスキルを持っていますが、不思議なことにこの世代にはリアルコミュニケーションにこだわる人が多い印象があります。やっぱり若者には迷惑な存在です。
私は「打ち合わせはオンラインでお願いします」といわれたら、ちゃんと対応するよう心がけています。
仕事はチームプレイなので、相手の都合に合わせることや相手の要望に応えることも大事です。