※本稿は、藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
「忙殺」されている50代は二流
人間、持って生まれた能力は人それぞれ違います。苦手なことを頑張ってもうまくいきません。時間を有効に使うためには、もう苦手なことは人に任せて得意なことに集中するのが一番です。
私にはもともと自分の能力が突出して高いという自覚がありません。他の人のほうができると思うことは、「任せすぎ」といわれるくらいに他人に仕事を任せてきました。
任せることでずいぶんラクをさせてもらいましたが、それ以上に人が育ったのではないかと密かに自負しています。
仕事を任せるときには、まず「本人にやる気があるかどうか」に着目していました。本人にやる気があって、この人なら絶対にできそうだと思える仕事を任せることを徹底していました。
やる気がない仕事を押しつけても本人を苦しめるだけですし、効果も期待できなくなります。人に仕事を頼むにあたっては、日頃から相手の興味・関心を理解しておき、相手が興味を持ちそうな仕事を用意してあげる必要があります。
仕事を任せたら、余計な口出しはせず、しかし責任は取るという姿勢も大切です。
私も任せた以上は、失敗しても叱らないと心に決め、失敗の責任はすべて取るつもりでいました。