タレントの中居正広氏(52)が23日、芸能活動を引退すると発表した。コラムニストの木村隆志さんは「これまでの彼の言動を振り返ると、早期の引退を選んだ理由が見えてくる」という――。
突然の引退発表のウラにある3つの要因
1月23日、女性トラブルで渦中の中居正広が同日での芸能界引退を発表した。発端となった週刊誌報道は昨年12月19日だけに「わずか35日での電撃引退」と言っていいだろう。
ただ、中居の引退発表は、示談をした相手女性との守秘義務があるためか、文章でのコメントのみだった。騒動以降、その声を発することなく引退を発表したことにモヤモヤを感じている人も多いのではないか。実際、ネット上には「逃げた」「無責任」などの批判と、複雑な心境で引退を惜しむような声が錯綜している。
それにしても、かつて「国民的アイドル」と言われたSMAPのリーダーであり、日本のテレビ業界を代表するMCとしては、何とも虚しい結末となってしまった。
なぜ中居は1カ月あまりで芸能界引退を決断するに至ったのか。その背景には3つのポイントがある。
引退を発表した中居のコメントに、「ご報告にあたりましては、私がこれまでに携わらせて頂きましたテレビ各局、ラジオ、スポンサーの皆さまとの、打ち切り・降板・中止・契約解除などに関する会談がすべて終了し、本日となった次第でございます」というフレーズがあった。
事実、中居の出演番組がなくなったタイミングでの発表であり、裏を返せば、それがなければもっと早く引退していたということだろう。これまで中居はジャニーズ事務所からの独立会見などで「番組が終わってしまうかもしれない」などとリスクを語っていたように「自分が求められているか」に敏感なところがあった。裏を返せば、そんな敏感さがあるからこそ老若男女を束ねるMCを高いレベルでこなせたのかもしれない。