話し上手な人はどこが違うのか。実業家の永松茂久さんは「『会話が苦手』という人は『苦手だと思い込んでいる』だけだ。まず会話の『べき』『ねばならない』を捨てることから始めたほうがいい」という――。

※本稿は、永松茂久『人は話し方が9割2』(すばる舎)の一部を再編集したものです。

お友達とカフェのテーブルでコーヒー休憩
写真=iStock.com/Comeback Images
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自称「話し下手」たちの呪縛

「苦手な人とも、うまくやっていかなければいけない」
「多くの人から、好かれなければいけない」
「どんな人に対しても、いい人でいなければいけない」

多くの人が、会話において、「ねばならない」「こうしなければいけない」という思い込みを持っています。

もしあなたが、この中の1つでもあてはまっているとしたら、まず最初にお伝えします。

この「べき」があなたを「会話が苦手」と思い込ませている一番の原因です。

そもそも、この「べき」をすべて満たすことができている人などほぼいません。

ということは、この思い込みは会話において必要ないということです。

まずはこの呪縛から抜け出すことが、あなたが会話上手になる第一歩なのです。

会話上手になる一番の近道

「苦手な人とどうやったら、うまく会話ができるでしょうか?」

これまで私がコミュニケーションのサポートをさせていただいてきた中で、一番多かったのがこの質問です。

その数の多さは、それくらいたくさんの人が、苦手な人とうまく話そうとして悩んでいる、ということの証明でしょう。

同時に前作『人は話し方が9割』を出版後にいただいた感想の中で、一番反響が大きかったのも、私がお伝えしたこの部分でした。

「あなたが無理することなく、自然と会話上手になる一番の方法、それは苦手な人と話す時間を極力減らし、自分が話しやすい相手と話す時間を、可能な限り増やすということです」

こう伝えると、真面目な人に限って「そんなことしていいんですか?」「苦手な人ともうまく話さなければいけないのではないですか?」という返事が返ってきます。

もちろん、そうできればそれに越したことはありません。

しかし、それはもう少し会話に自信が持てた後にしてほしいのです。