もう1つ、「時限トーク」も効果的だ。時限トークとは、顧客に仮のゴールをイメージさせて、そこから逆算したスケジュールを共有するトークのこと。典型的なトークは次のフレーズだ。
「仮に導入するとしたら、いつごろがもっとも都合がよろしいでしょうか」
これで仮のゴールが決まれば、さかのぼって4週間前には見積もり提出、6週間前には提案書提出というように、仮スケジュールが見えてくる。これを表や文書にして顧客と共有すれば、「そろそろ提案書をお送りしますね」と、主導的にプロセスを進めていくことができる。案件のクロージングもその延長線上にあるため、顧客も了承している自然な形で「ご契約いただけるかどうか、ご検討いただけましたか」と切り出せるのだ。
自分都合でクロージングしてはいけないし、顧客まかせでもプロセスは前に進まない。いま紹介した手法を活用して、ぜひ顧客と時間軸を共有してもらいたい。
(※本記事は『諦めない営業』(横田雅俊著、プレジデント社)からの抜粋です。)
(構成=村上 敬)