過去にしでかしたミスのことを、いつまでもくよくよと引きずってしまうときはどうすればいいのか。Xで39万人以上のフォロワーを持つ精神科医Tomyさんは、「こういう方の特徴として、『悪いことが起きた時点で時間を止めてしまう』という傾向があります」という――。

※本稿は精神科医Tomy『内向的な人の幸福戦略』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。

頭を抱える男性
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目的もなく考え事をするとネガティブになる

先のことをあれこれ考えて不安になりがち。心配症を治して、ラクに生きたいです。

こういうとき、人間は思考だけを動かしています。つまりただ漠然と考えている。人間は目的もなく考え事をすると「よしなしごと」を考えるようになります。つまり、考えても仕方のないネガティブなことを考えるようになります。それは考えることが尽きてしまうからです。今アナタが起きてもいないことを考えてしまうのは、まさにこれに当たります。

それを防ぐためには、考えないこと。しかし、人間は考えるのをやめるのは難しい。こういった考えは「自動思考」といって、自動的に起きてしまうものですから、尚更です。ではどうすればいいのか。それは、違うことを考える。違うことを考えれば、今の考えを追い出すことができます。

では何を考えればいいのでしょう。

重要なのは、「出口があるもの」を考えることです。

一番良いのは、今目の前のことに集中する、考える。なぜなら、今やっていることは、それをやめたときに考える必要がなくなる。つまり出口があります。考えがネガティブになるのは、考えても仕方のないことを考えるからです。だから逆に目の前のことについて考える。