電話が苦手な人が増えている

すべてのマナーは、相手への気遣いと思いやりがベースにあります。電話におけるマナーは、「電話は相手の時間をいただく行為という意識を持つことが考え方の出発点になります。

ですから、相手をお待たせしないように「電話は3コール以内にとる」「保留は30秒まで」「用件は事前にまとめておく」などが基本のマナーです。また、通話料金がかかることからも、無駄に時間をいただかないよう配慮が必要でした。

しかし令和の時代では、そもそも急に電話をかけること自体が、マナー的にどうなのかと問われるようになりました。

左手で電話をかけている人の手元
写真=iStock.com/BernardaSv
※写真はイメージです

メールやLINE、ショートメッセージならば、相手にとって都合のいい時間に確認してもらえるのに、わざわざ電話をして相手のタイムテーブルを中断させるのはいかがなものか……という考え方です。こう言うと「電話は昔から急にかけるものだ」とお叱りの声がありそうですが、相手の時間をいただく事実は今も昔も変わりません。

会社訪問も事前に電話などで都合を伺い、お約束してから訪問します。いまや、さまざまな連絡手段が誕生し、電話以外の選択肢があるからこそ、電話の前に連絡を入れることができます。メールやチャットでの連絡が可能であれば、ぜひ事前に都合を伺いましょう。

もちろん、緊急時や決断を急がなければならない場合などは、直接電話をしてもかまいません。その場合、相手を気遣うことを忘れずに。状況が許す限り「緊急なので電話しました」「今、お話しして大丈夫でしょうか」などの言葉を伝えましょう。

職業によっては電話連絡がベーシックな会社もありますし、これらのマナーが当てはまらない環境で生活や仕事をしている方もいます。マナーには、万人に共通する100%の正解はありません。また時代とともに変化するものです。だからこそ、大切なのは相手への思いやりです。相手の状況を考えるのが大切なのです。