既婚でも独身でも幸せになるかは自分次第

どんな選択をするのも自由です。しかし「自分で選んだ道である」という自覚を持ち、自分の人生の責任を取る覚悟を持たなければ、本当に幸せな人生を手にいれることはできないでしょう。

考えてみれば当然のことです。結婚している男女が円満な家庭を維持するためには双方の努力や忍耐が必要なように、独身女性がシングルライフを謳歌するためにはそれなりの努力が必要であってしかるべきです。

今は独身女性にとって生きやすい時代です。結婚していないことや子どもがいないことに後ろ指を指されることも減り、一人で飲食店に入っても、旅行に行っても歓迎してもらえます。

しかし、だからといって「独身でいれば、人生を謳歌できるわけではない」という事実は、あえて強調したいと思います。これは昔、結婚するのが当たり前だった時代でも「結婚すれば幸せになれるわけではなかった」というのと同じことです。

人や社会に依存するのではなく、自分の人生の操縦桿を自分で持つと決意することから「おひとりさま道」ははじまります。

最低でも「男性の平均年収」は稼ぐべき

「おひとりさま」を楽しむためには、絶対に外せないポイントがあります。それは自分で稼ぐ力を身につけることです。

世の中お金が全てとは言いませんが、ある程度の金銭的な余裕がなければやりたいこともできません。経済的な豊かさは自立した人生を歩むための必須条件です。

未婚であれば、パートナーの収入も、子どもに支えてもらう将来もありません。いい年して親のお金を当てにするのも恥ずかしい話です。生活に困らないだけでなく、趣味や旅行を楽しんだり、学びや美容などに自己投資したりもしたいでしょう。そうなると、やはり最低でも「男性と同じくらい稼げる」レベルは目指すべきです。

そこで1つの基準として「563万円は稼げるようになろう」と私は女性たちに伝えています。これは、令和4年時点での男性の平均年収(国税庁調査)です。男女の賃金格差の問題は根強く、同じ調査で女性の平均年収は313万7000円。男性の約56%しかありません。

【図表】男女別 平均年収(2022年)
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」より編集部作成

つまり、女性が563万円以上稼ごうと思うと「人並み」ではいけないのです。人並み以上に稼げてはじめて自立の一歩目を踏めるということは、ぜひ知っておいてほしい現実です。