減塩を心がけていても、「塩分の摂りすぎ」と言われた場合はどうすればいいのか。医学博士の柳澤綾子さんは「加工食品の中にはイメージより塩分量の多いものがある。成分表示をちゃんとチェックすべき」という――。

※本稿は、柳澤綾子『身体を壊す健康法 年間500本以上読破の論文オタクの東大医学博士&現役医師が、世界中から有益な情報を見つけて解き明かす。』(Gakken)の一部を再編集したものです。

和食の塩分量は高め(※写真はイメージです)
写真=iStock.com/kuppa_rock
和食の塩分量は高め(※写真はイメージです)

和食の塩分量は高め

「私はそれほど食べ物にお塩とかかけないから、塩分摂りすぎってことはないと思う」
「自分の場合どっちかというと甘いものが好きだから、塩分は心配いらない」

そんなふうに思っていませんか?

実は私たちの食生活のありとあらゆる所に、塩は予想以上にひっそりと入っていたりします。

私たちが子どもの頃から慣れ親しんできた和食は、ついにはユネスコ無形文化遺産にも登録され、健康食の世界的代表格のような料理となっています。しかし塩分量については比較的高めなため、注意が必要なのです。

加工食品から知らず知らず摂ってしまっている

さらに言えば多くの加工食品には、塩分を使っていなさそうなものにも、案外入っていることがあります。塩分摂取量のおよそ80%は、加工食品内から知らず知らずのうちに摂ってしまっているとも言われているくらいです。

そもそも塩分とは体内では、化学成分としてはナトリウムイオン(Na+)として主に働きます。このナトリウムイオンですが、体内で重要な働きをするため、必須の成分なのです。