あなたの身近に危害を与えてくる人がいたら、どう対処すればいいか。感情コンサルタントの神谷海帆さんは「マウンティングをしてくる人には、直接ではなく、心の中でマウンティング返しをして、自分の視座を高めるチャンスに変えるといい。彼ら彼女らの共通点は、心の奥底に恐れがあることだ。それが何なのかを観察して、心の中でマウンティング返しをすると、随分気持ちが楽になる」という――。

※本稿は、神谷海帆『感情のメッセージに気づくと、人間関係はうまくいく』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

金持ちと貧乏人
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「切りたくても切れない職場の同僚、上司」はどう対応するか

いつも悪口を言っている人や話をしていると疲れる人など、嫌な人との人間関係は頭が痛い問題ですね。どうにかしたいと、本やネットの情報を調べてみると……。

「自分にとって害のある人とは付き合わなくていいです。距離を置きましょう。嫌なことは嫌と伝えて、関係が崩れるのであれば、そんな関係はなくてもいい。無理をしても本当に幸せにはなれません」

こんな対処法がよく書かれています。

「なるほど! もうこの人とは付き合わないようにしよう!」とアッサリ実行できれば簡単で、苦労はしません。

しかし親や職場の同僚や上司、子どもの人間関係にも影響が大きいママ友など、切りたくても簡単に切れない人がいるからこそ、人は悩むのです。

関係を切れないからこそ、なんとかしようとします。しかし本心では嫌いな人なので、自分がめちゃくちゃ努力をするのも、「なんで自分がこんな人のために、こんなにがんばらないといけないの?」と疑問と疲労感でいっぱいになってしまいます。自分の大切な時間を使うことに対しての、怒りや悔しい気持ちも湧いてきます。