ほめ方の上手い人は何が違うのか。感情コンサルタントの神谷海帆さんは「上手にほめるには、『その人しかできない』『その人だけ』の理由を探すことだ。そうでないと、ほめたつもりが相手は逆に腹を立てたり、わざとらしさに嫌悪感を抱いたりする」という――。

※本稿は、神谷海帆『感情のメッセージに気づくと、人間関係はうまくいく』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

ミーティングのためにこちらを向いて座っているビジネスマン
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「その気持ち、わかる」が成り立つための大切な条件

落ち込んでいるときや失敗してしまったときなど、気持ちがネガティブに傾いていて、「誰かに話を聞いてもらいたい」と思っているときに、相手から

「その気持ち、わかる」

と言われて、

ケース① 「わかってくれる人がいて、救われる。ありがとう!」

と、感謝したくなる人と

ケース② 「お前に何がわかる!」

と、思わず逆ギレしたくなる人がいないでしょうか?

まったく同じ言葉なのに、どうして真逆の感情が生まれるのでしょうか。

この違いは、「心の目線」から生まれます。

ケース①の場合は、相手が本当に心から共感してくれて、相手と自分の心の目線が同じ位置にあるのです。

一方、ケース②の場合は、相手の心の目線が上からになっています。自分より相手が高い位置になっていると、それは共感ではなく、同情になってしまいます。

共感はネガティブな感情を癒やしてくれますが、同情に対しては腹が立ちます。

もしあなたが相手に対して同情すると、相手との心の距離は離れていきます。