相手の気持ちをつかむには何をすればいいか。感情コンサルタントの神谷海帆さんは「相手の気持ちが知りたいのなら、正解を完璧に導き出そうとするのではなく、相手の本音が出やすいことを『聞く』ことだ。具体的には『期間、気持ち、基準』という3つの『き』に注目するといい。例えば、あることにかかった期間を聞くと、相手がどのくらい時間をかけたかがわかり、背景にまでイメージを膨らませることができる」という――。

※本稿は、神谷海帆『感情のメッセージに気づくと、人間関係はうまくいく』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

カウンセリング
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相手に合わせて、相手が喜ぶことをずっとしてきた

人に好かれるためには、「聞き上手」になることだと言われます。

そう言われても、「具体的にどうやって、人の話を聞けばいいの?」と思ってしまいますね。

私はずっと、「人にどう思われるか」を気にして生きてきました。

女子はよく、グループ単位で動きます。グループの人数が奇数だと、どうしても誰かひとりがあぶれてしまいます。私はいつも、この「あぶれる人」でした。

「みんなでどこかに遊びに行こう!」というとき、いつも存在を忘れられていました。「あっ! あなたも来る?」みたいな感じで、「どちらかというと、声をかけないと気まずいから誘っておこう……」くらいのニュアンスで、最後にやっと声をかけてもらうのがいつものパターンでした。

グループの中心にいる子に、いつも憧れていました。「最初に声をかけてもらう人」になりたくて、人に好かれようと必死だったのです。

「こんなことを言うということは、きっとこんな気持ち」「この態度なら、きっとこう思っているはず」と、相手の言葉や態度から、いつもその人の気持ちを想像していました。

そして自分よりも相手の気持ちを優先し、相手に合わせて、相手が喜ぶことをずっとしてきました。