仕事で高いパフォーマンスを発揮するにはどうすればいいか。韓国の人気エッセイスト、イ・ダヘ氏は「自分にあったルーティンを身につけることは重要だが、それが成長を邪魔する場合がある。仕事がうまくいっていないと感じたら、習慣を変えてみるべきだ」という――。

※本稿は、イ・ダヘ『仕事帰りの心 私が私らしく働き続けるために』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

オフィスで仕事をする女性
写真=iStock.com/kokouu
※写真はイメージです

毎日の仕事で必ず守るべき「最低ライン」を設定する

私の場合、仕事の効率が一番いいときは、適切に休憩時間をとれるときです。ちゃんと休むと、無理しなくても考えごとをどんどん発展させられるし、短時間に集中できます。

でも、ルーティンをつくって守ろうと努力するにあたって、もっとも神経を使っているのは「ベスト」を維持するのと同じくらい「最低」ラインも設定して、それ以下にならないようすることです。仕事の「過程」に没頭できるようにするためのベストな方法、それは「いつもの自分」の扱い方にかかっています。

最低ラインを守るルールをつくった経緯は、東西のクラシック演奏家の練習を見たのがきっかけでした。もっと正確に言うと、「毎日」一定の仕事をするように努力するすべての人々を目にしたのがきっかけになりました。

コロナ禍に、仕事関連のビッグインタビューを何度か担当し、さまざまな分野で働く女性たちの「仕事」と「進路」をテーマにしたインタビュー集『明日のための私の仕事』(내일을 위한 내 일、未邦訳)や、韓国映像資料院とともにYouTubeを通じて映画界のあらゆる分野のスタッフに行ったインタビューがそれにあたります(『私たちが映画をつくります』)。