電車の中で、ニンテンドーDSを縦にして、話しかけている男を見たら、「ラブプラス」をやっていると思え……そんなインターネットの書き込みを見て、さて、さて、大変なゲームが出たものよと思う。
ラブプラスはニンテンドーDSに搭載される恋愛ゲーム。9月3日の発売後、初回生産分は3日で店頭から消え、今も入手困難状態が続いているという。
「従来の恋愛ゲームは女性を攻略して終わり。その先が楽しいのに……ということで、告白後のおつきあいをリアルタイムで楽しめる新しいゲームを作りました」(KONAMI広報)
なるほど、恋愛攻略ゲームではなく、恋愛コミュニケーションゲームなわけね。どの程度リアルかというと、ゲームと現実の時間がリンクしているので、「おはよう」から「お休み」のメールまで交換できる。
デートの約束をしたら、その時間にDSを起動しないと彼女を怒らせる。
「電源を切れずに睡眠不足」「助手席に乗せてドライブ」ぐらいなら、まだいいが、2ちゃんねるなどでは「待ってろ、母ちゃん、今に彼女を紹介するぜ」など、「カレシ」たちの熱い書き込みが連日はじけている。
恐ろしいことにこのゲームは「コアなマニア向け」ではなく、「一般男子」にもユーザーを広げる意図で発売されている。ということは「婚活女子」のライバルはラブプラス内のヴァーチャル彼女? クリスマスが今から心配だ。
コミュニケーション力の低下が問題視される日本男子たち。ゲームで「カレシ力」を養い、リアル恋愛に生かせるのでは……というのは希望的観測にすぎるだろうか。ますます三次元の女性には用がなくなる男子が増えないことを祈るばかりである。