調査概要/2010年12月、インターネットを介してアンケート調査を実施。有効回答数は2000人。40代の有職者を対象に「ビジネスで役に立った本・著者」を尋ねた。マクロミル協力。
作者・筆者編
ランキングを見ると、役に立つ本の著者というよりは、自分がよく知っている著名な識者を挙げたという印象を受ける。たとえば1位の池上彰さんは、毎日のようにテレビに出ていて、書店に複数の本が平積みになっている状況で、そう考えると納得の1位だ。
本の内容が実際に役に立つ、というよりは、話題の人の本を読んで、ビジネスのコミュニケーションツールとして使おうという状況も読み取れる。25票の勝間和代さんなど、2010年に調査をすればトップにランクされていただろう。読者の支持の移り変わりの速さを感じた。また、名前が挙がっている42人の著者のうち、フィクション系の作家が11人、経営者や評論を主としている方10人。小説やコミックの中からも、ビジネスのヒントを学ぼうとしている人が意外に多いことがわかる。
ただ、29票入っている大前研一さんはもっと評価されてもいいと思う。彼は、羽田空港の国際化や、法人税減税など、最近やっと注目された政策について「絶対に必要になる」と5年以上前から、たった1人で問題提起していたからだ。
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