いずれAIバブルは弾ける
エヌビディア製AI半導体を大量に購入してデータセンターを建設しているマイクロソフトやグーグル、メタやアマゾンの需要予測が現実的ではないという残念な事実が、どこかの時点で露呈することは避けられないだろう。そうなればエヌビディアのAI半導体に対する需要も急減するに違いない。
そうなれば、これらの企業の株価も暴落するだろう。生成AI市場の拡大に賭けていた投資家たちが作り出したAIバブルも弾け、米株式相場はいずれ現実に引き戻されるのではないだろうか。
事実、2000年のドットコムバブルの崩壊や、2008年の金融危機を正確に予測した著名投資家のジェレミー・グランサム氏は、今次のAIバブルがこれから弾けて景気後退をもたらすと予想する。
今のAIはネコより劣っている
また、メタのチーフAIサイエンティストであるヤン・ルカン氏は、「ディープラーニングの父」として知られるAI界の神のような存在だが、そのルカン氏はこう語っている。
「ネコは過去を思い出したり、物質界を理解できる。複雑な行動を計画し、推論することさえできる。なぜ生成AIシステムはネコのレベルにも及ばないのか。ネコは、最大級の大規模言語モデル(LLM)より優れている」
いまだ実用に耐えないにもかかわらず、生成AIの市場規模がいずれ数百兆円にも達するというナラティブ(物語)に酔うウォール街。足元のAI相場は、早晩行き詰まるように思える。