JR東海は1月、「川勝知事は事実誤認の発言をやめてほしい」とする異例の会見を開いた。にもかかわらず、川勝知事のリニア妨害は一向に収まる気配がない。ジャーナリストの小林一哉さんは「静岡県のリニア担当幹部職員が川勝知事のデタラメ発言をうのみにしている。地方公務員として果たすべき本来の責任と役割を果たしていない」という――。
JR東海「川勝知事は事実誤認の発言をやめて」
昨年12月の静岡県議会での川勝平太知事による「リニア問題の解決策は『部分開業』である」発言に端を発して、新春恒例の新聞各社のインタビュー記事、新春会見などで、勝手な解釈による事実誤認のデタラメ発言が広がってしまった。
JR東海は1月24日、川勝知事のデタラメ発言が多方面へ誤解を招いているとして、「知事発言は事実と異なる」をテーマとした異例の記者会見を開いた。
JR東海は「県の事務方には正確な事実を伝えているが、知事発言に反映されない」と訴えた。
実際のところ、県リニア担当者はJR東海の要請を無視するだけでなく、川勝知事の「リニア問題の解決策は『部分開業』である」を「公式見解」と表明するなどして、まさに火に油を注ぐ役割を果たしている。
静岡県庁組織は、川勝知事のリニア妨害に関するデタラメ発言を強引に押し通すことで、地方公務員として果たすべき本来の責任と役割を放棄してしまったようだ。
川勝知事が言い放った「リニア問題の解決策」
川勝知事のデタラメ発言は、昨年12月12日の静岡県議会本会議で、自身のリニア問題解決策を「部分開業」と答弁したことから始まった。
県議会一般質問で、自民党県議が「ことし10月10日の定例会見で、知事は『もし私がJR東海の意思決定者であれば、この川勝とひざを突き合わせて話せば、その場で解決策を出せる』と話した。その解決策とは何か?」とただした。