児島気奈さんは手弁当で始めたお笑いライブ団体「K-PRO」を、東京有数の人気イベントに成長させた立役者だ。なぜ成功できたのか。児島さんの初の著書『笑って稼ぐ仕事術 お笑いライブ制作K-PROの流儀』(文藝春秋)の一部をお届けする――。
児島気奈さん
撮影=鈴木七絵/提供=文藝春秋
K-PRO代表・児島気奈さん

芸人の間で評判を呼んだケータリングの豪華さ

先行投資は、タイミングさえ間違えなければ「必殺技」と言っていいぐらい効果抜群です。K-PROも大小様々な先行投資を何度もやってきて、大きくなってきた歴史があると思っています。

そんなK-PRO版先行投資の例をいくつか紹介したいと思います。皆さんの参考になれば嬉しいです。

まずは、「ケータリング」の話から。

いつの日からか、芸人さんの間で「K-PROのケータリングはすごく豪華」と言われるようになりました。

飲み物は水やお茶にジュース系なども複数用意しておりますし、お菓子の種類も芸人さんの要望も聞いたりして多数用意したり、また、ある程度集客が見込めるライブではおにぎりやパン、缶コーヒーからカップラーメンまで置いています。スペシャルライブのときは、それにプラスしてお弁当も用意しています。

大阪の「ABCホール」でライブを開催したときは、テンションを上げてもらうために、551蓬莱の豚まんと、わなかのたこ焼きを出しました。たこ焼きはウーバーイーツで頼みました。前なら、なんばまで買いに走っていたと思います。時代に感謝です。ママタルトの大鶴肥満くんが、豚まんを一人で10個食べ、最後に余っていた4個も、肥満くんが「安心してください! ちゃんと食べます!」とパクパク全部食べてくれました。