過去、日本経済は経済危機のたびに大きな痛手を受けつつも、ゆるやかな成長を続けてきた。この歴史的傾向から、筆者は日本のチャンスを説く――。

 

日本の経済危機は過去50年間に7回

2008年は波乱の年であった。金融危機に明け暮れた年であった。私も、金融危機やアメリカ経済の危機絡みの原稿ばかり書いていたような気がする。まず1月に「証券化は現場のリスク感覚を甘くする」と書き、2月には「サブプライム問題を発端に、世界的に巨大な信用収縮が起きる危険あり」と書いた。7月にはGMの倒産の危機を書いた。事態はその通りになり、3月にはベアスターンズ、4月にはアメリカの大手銀行と次々と危機が露呈し、とうとう9月にはリーマンが倒産し、GMが公的資金による救済を願い出た。