悩みを解消するにはどんな考え方をするといいか。イスラーム学者の中田考さんは「大多数の人が『生きていかなければいけない』『死んではいけない』と思い込んでいるが、これは間違いだ。遊んで生きて、適当に死ぬというのが一番いい。思い切り『映える』死に方を考えてインスタに投稿すると考えるべきだ」という――。

※本稿は、中田考『どうせ死ぬ この世は遊び 人は皆 1日1講義1ヶ月で心が軽くなる考えかた』(実業之日本社)の一部を再編集したものです。

壮大な景色と女性
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生きてもいいし、死んでもいい

最初に人生は遊びであると説明しましたが、真剣に楽しく取り組んでいたって人間はどうせ死にます。だから悩んでいても仕方ありません。

と言ってしまうと、この先もう何も書くことがなくなってしまうのですが、それでは本として成り立たないので続けて書きます。

まず、大多数の人が「生きていかなければいけない」「死んではいけない」と思い込んでいますがこれは間違いです。

人間は最後には死んで終わりです。どう頑張ったって最後には死ぬんですから、「死んではいけない」というのはそもそも間違っています。

自殺しようとしている人を止めて賞賛されるみたいなニュースもよくありますが、あれも間違っています。死にたかったら死ねばいい。

SNSができたせいで、実際には会ったこともない人のキラキラした人生を見せつけられたり、ちょっとした失言で炎上したり、四六時中送りつけられてくるメッセージにうまく即答しなければいけない、との強迫観念に取りつかれたり、「生きにくい」と感じる人も増えているようですが、「だったら死のう」という選択をとってもいいわけです。

「死んじゃダメだ、生きていなきゃいけない」と言う人は、自分がそう思っているので他人もそう考えていると思い込みたいだけです。生きることに価値があると思っている、自分の価値観を守りたいだけです。

それでもこの本を手に取っているあなたはとりあえず今は生きていることになります。ではなぜ生きているかというと、生きたいから生きている、それだけです。