高市早苗首相とはどのような政治家なのか。2000年8月から続いていた公式ブログ記事1000本(現在は削除)を検証したライターの中野タツヤさんは「『保守強硬派』として知られてきた高市氏だが、過去の投稿を読み解くと、その印象とは異なる一面が浮かび上がる」という――。(第1回/全2回)
2026年2月18日、高市早苗第2次内閣の発足時の写真
2026年2月18日、高市早苗第2次内閣の発足時の写真(写真=内閣広報室/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

百田尚樹「高市首相には失望した」

「消費減税は私の悲願」のほかにも、高市首相はウソをついていた――。

2月26日、YouTubeチャンネルのライブ配信において、日本保守党代表の百田尚樹氏は次のように語った。

「高市首相には失望した」
「もともと高市首相は移民抑制には後ろ向きやと、なんとなくそんな感じはしてました。移民を止める気はないなと。それがいよいよ、露骨というか、むきだしになってきた」

(百田尚樹チャンネル「怒りライブ『高市総理の正体!彼女は移民推進派だった』」より)

百田氏が問題視しているのは、2月26日の参議院本会議での高市首相の答弁である。

参政党の神谷宗幣氏が外国人労働者政策について質すと、高市首相は「特定技能2号の上限は設定していない」と答えた。これが保守派から「高市首相は外国人労働者を青天井で増やすつもりだ」と受け取られたのである。

「特定技能2号」とは、人手不足が深刻な11分野において、外国人の「熟練労働者」にビザを与える制度だ。熟練労働者までいかない労働者を想定した「特定技能1号」と異なり、在留期間に上限がなく、配偶者や子供の滞在も可能になっている。

外国人問題「強硬派」は大間違い

特定技能2号を取得すれば永住権の取得も見えてくるわけで、それを青天井で増やせるということは、移民労働の全面解禁に等しいという解釈も成り立つ。

一方、高市首相の答弁は、従来の政府の立場を繰り返したもので、高市首相が移民労働拡大を意図しているわけではない、という指摘もある。

ただ外国人問題については強硬派として語られてきた高市首相にとって、従来通りの答弁を繰り返すだけでも、トーンダウンした感は否めず、「支持者への裏切り」という目で見られてもしかたがない。

そもそも昨年秋の自民党総裁選では次のように「公約」していたのだから。

外国人政策についてはゼロベースで考え直す

この発言を信じて「高市首相なら外国人労働者に歯止めをかけてくれる」と期待していた層もかなりいたと思われるが、そうした人々が一斉に「高市首相に裏切られた」と反発しているわけだ。

ただ、高市首相のブログを通読した筆者からすると、「いまさら何を」という風にも思ってしまう。