各種世論調査で「期待する」が15%程度と、国民にそっぽを向かれている小沢新党。
不人気に悩む小沢一郎・元民主党代表には、資金難という別の悩みの種がある。
「新人候補を当選させるには1人につき1億円必要。小沢系の1年生議員は新人ではないが、それでも1人当たり最低5000万円程度はかかる。党本部設立費用などを含め、30億円は必要でしょう」(民主党ベテラン秘書)
これに対し、小沢系政治団体の収入(平成22年分)は民主党岩手県第四区総支部の2億6800万円、陸山会の3億2800万円など約8億円。小沢氏の元秘書や小沢氏側近の元参院議員が代表を務める「改革フォーラム21」「改革国民会議」を含めると、収入は約21億円になるが、政治資金収支報告書には、政治団体間の資金移動が重複記載されているため、実際はもっと少ないと見られる。
しかも陸山会事件裁判で小沢氏と元秘書3人が被告として裁かれた影響で、これまで小沢氏を応援してきた建設業者や不動産業者の小沢離れも噂される。小沢氏とすれば、新たな大口スポンサーが喉から手が出るほど欲しいところだろう。
そこで注目されるのが、ある新興宗教団体と小沢氏の関係だ。今年6月28日、小沢事務所は衆院事務局に、小沢氏が東京・杉並区の株式会社の顧問に就任したことを届け出た。
国会議員は企業の顧問などに就任するとき、おのおの衆・参院の事務局に兼職届を提出する義務がある。小沢氏が兼職届を提出したこの会社について、別の民主党ベテラン秘書はこう話す。
「小沢氏が顧問になったのは(株)菱法律経済政治研究所。ワールドメイトという神道系の宗教団体の教祖が社長を務めています。ワールドメイトは小沢氏の新たなスポンサーの一つ。一昨年12月に小沢系政治団体のパーティー券を100万円分購入しています。教祖の深見東州(本名・半田晴久)氏がホスト役を務めるBSのテレビ番組に小沢氏が出演したこともあります」
小沢氏は2010年末から翌年1月にかけて、突然、川崎大師や熊野本宮大社、湯島天神などをお参りした。
「当時は裁判勝訴の祈願のためとささやかれたが、スポンサーでもある教祖の勧めもあったのかもしれない」(同前)
いっそ、新党成功も神頼みする?