「大量学習・パターン演習」を本格的に見直す時期

一昔前までは、中学受験では算数が得意な子が有利と言われていた。算数は、他の教科と比べて得点差がつきやすく、難問を解く力のある子が圧倒的に有利だったからだ。ところが今は、そういった難問を出す学校はほとんどない。

一方、近年は、どの教科においても問題文が長くなり、読解力が不可欠だ。「ちゃんと読む」から始まって、条件をしっかり整える習慣が付いているか否かが、合否を分けるといっても過言ではない。そういう点では、各教科のバランスの良い子が求められる。

合格と不合格の境界線
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一般的に中学受験の勉強は、進学塾の4年生コースがスタートする小3の2月から始まる。小4のうちは通塾日も週2日と少なく、授業の内容も基礎的なものなので、大きくつまずくことはない。そこでつい今のうちにもっとやらせておこうと、あれこれ市販の教材に手を出したり、同じような問題を何度も解かせたりしてしまいがちだ。

しかし、これまで何度も伝えているように、今の入試は「何かをたくさん覚えたり、解いたりする」ことよりも、「どのように勉強をしてきたか」が問われる。勉強量だけではなく、勉強の質を高めることが大切であることを忘れてはいけない。

中学受験は学年が上がっていくにつれ、ハードになる。その場の対応力が求められる思考系の問題にシフトしているとはいえ、中学受験に必要な知識は習得しなければならないし、本番に慣れるための演習は不可欠だ。塾の勉強も大事であることは今も変わらない。ただそれをやみくもにやるのか、きちんと読んで、きちんと考えながら取り組むのかが、今後の受験勉強のカギとなるだろう。

大量学習・パターン学習といった「タスク管理型」学習から、「プロセス重視型」いよいよ本気で見直す時がきたと、23年度入試を見てそう確信した。

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