2021年度にそれまでの大学センター試験から変わった「共通テスト」の数学で求められるのは計算処理能力だけでなく、長文の出題文をすぐさま読解する力。河合塾数学科講師:樋原賢治さんとICT教材クリエイター・玉井満代さんによれば、小学生の算数でも文の読み解き力が一段と重要になるという――。

※本稿は、『プレジデントFamily2023冬号』の一部を再編集したものです。

平均点が前年マイナス20点…「新受験」に必要な力とは

昨年(2022年)度の大学入学共通テスト(以下、共通テスト)、数学I・Aの平均点は37.96点。平年を20点ほど下回る結果で受験生、受験業界に衝撃が走った。なぜこれほどまでに平均点が下がってしまったのか。

河合塾で数学科講師を務める樋原賢治さんは「今までの大学入試センター試験(以下、センター試験)と共通テストでは試験の傾向が全く違います」と指摘する。樋原さんは長年センター試験と、共通テストの解答速報を担当してきた、受験数学のスペシャリストだ。

「一番わかりやすい違いは、文字量です。最初に行われた共通テスト(21年度)は、20年度センター試験の1.84倍もの行数の文章を読み解かなければなりませんでした。私も解いてみましたが、プロでも解答時間ギリギリまでかかるほどの量です。その翌年、22年度は文字量が少しボリュームダウンしたものの、それでも20年度センター試験と比べると1.57倍の行数の文字量です。そのうえ問題の難易度がぐんと上がったので、平均点が大きく下がっても仕方なかったと思います」

さらに21年度と比べて22年度は「解答が選択式の問題が減った」「完全正答の設問が増えた」など、解答形式が変わったことも、受験生を苦しめる一因になったと樋原さんは付け加える。

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