脳科学者の黒川伊保子先生が、脳の成長ステージに合わせた「親子の関わり方」について教えます。

7~12歳 脳は段階的に完成していきます

8歳は、言語機能の完成期。7歳後半ぐらいから、長い文脈を紡げるようになり、「あのときも、あのときも」と過去をつないで、根源的な結論を導き出せるようになります。このため、親が何度か仕事やほかのきょうだいを優先すると、「ママは、私(僕)より仕事(ほかの子)のほうが大事なんだ」と思い込むことも。厄介なのは、その思いを言語化する力はまだないということ。このため、静かに、親への信頼や日常のやる気を失っていきます。私はこれを「沈黙の反抗期」と呼んでいます。

9〜12歳は脳のゴールデンエイジ。感じる力とイメージを言語化する能力が整い、体験をがんがん感性(センス)に変えられるとき。脳神経回路が劇的に増える、脳成長の大団円です。この時期、脳自らの進化力が最大限に働くので、大人にできることは、「金のルール」遂行のアシストと見守ることくらい。すると12歳の誕生日ごろ、子ども脳(感性記憶)が完成します。

13〜15歳は「子ども脳」から「大人脳」への変換期。更新中の脳は一部不整合を起こし、誤作動します。性格が変わったように見えることも。脳がもくろみ通りに動かないので、本人も戸惑い、イラつきます。また、脳は眠っている間に書き換えられるので、この時期の脳はひたすら眠い。思春期の子どもは存分に寝かせてやりましょう。

※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。