朝5時からの2時間は、自分磨きのゴールデンタイム

逢坂ユリ
ニューヨーク大学卒業。モルガン・スタンレー・アセット・マネジメント、ゴールドマン・サックス証券、ドイツ証券などを経て、2005年に独立。テレビ出演や執筆活動、講演などで活躍。

「なぜ、朝がいいかといえば効率がいいからです。鳥の鳴き声は聞こえても、車のエンジン音はない。昼間や夜のように、電話や子供に邪魔されることもありません。そのうえ、ご主人や子供の食事や外出の準備というデッドラインが決まっている分、集中力も自然と高まりやすい」

そう話すのは、外資系大手金融機関数社に勤務ののち、独立した経済評論家で『お金が殖える×時間が増える』等の著者でもある逢坂ユリさん。彼女が提唱する「タイム・マネー・バランス」とは、未来の自分のために、お金だけでなく時間も投資し、有効活用しようという考え方だ。

まず、3カ月から最長3年以内で実現できる夢を10個に絞る。それぞれに必要な時間と費用を算出するだけで、かなり具体的な青写真が描けるようになるという。時間やお金がかからない夢から実現していき、その喜びと自信を糧に次の夢へと向かう。

逢坂さんは、朝5時からの2時間を夢実現に向けた「自分磨きのゴールデンタイム」と呼ぶ。仕事や家事で疲れた体で夜頑張るより、体も頭もフレッシュな早朝のほうが時間を有効活用できるから。

「ずっとキレイでいたいから、顔を1時間パックしながら読書に充てた後、TOEIC600点以上を取るための勉強に1時間とか、自由に組み合わせればいい。一日の始まりを有効活用することで、仕事も家事もきっと気持ちよくスタートできるはずです」

逢坂さんの場合も、インターネットで約200サイトのヘッドラインに目を通すが、早朝の1時間あれば足りるという。

「その後、30分散歩に出かければ適度な運動にもなります。歩きながら、さっきインプットした情報を自分なりに整理して、新しい企画を考える。あるいは、一日を有効に過ごすための作戦タイムにしてもいいんです。家事なら、どういう順番でこなすのが一番効率的か。営業なら、今日のお客さんにどんな展開で話せば契約してもらいやすいのかとか。歩きながら自分なりにイメージをふくらませていると、気持ちも前向きになってきます」