「自分は○○を持っていない、○○に恵まれていない」。人はそんな欠乏意識を抱きがちだ。カナダ出身で岡山県在住の著述家、スコット・アランさんは「ネガティブ思考にとらわれやすい人は、ふだん得ている恩恵に気づいてない。それは感謝の心が足りないからです」という――。
※本稿は、スコット・アラン(著)、弓場隆(訳)『GRATITUDE 毎日を好転させる感謝の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
欠乏意識を克服する方法
たとえお金がなくても、私は感謝をささげたい。朝は日の出を見て喜び、夜は月を見て楽しむことができるのだから。
アーヴィン・バーリン(ロシア生まれのアメリカの作詞・作曲家)
アーヴィン・バーリン(ロシア生まれのアメリカの作詞・作曲家)
欠乏意識にさいなまれているかぎり、豊かさを引き寄せることはできない。その結果、精神的にも経済的にも満たされない日々を送ることになる。
感謝の心を持っている人たちの仲間入りをするためには、欠乏意識を克服しなければならない。欠乏意識の特徴を理解すれば、自分がその悪影響を受けているかどうかがわかる。
欠乏意識の7つの特徴
欠乏意識の特徴を指摘するだけでなく、それを豊かさ意識と比較しながら、どのような影響をおよぼすかを説明しよう。適切な選択をするうえで参考にしてほしい。
1 小さく考えがちになる
悲しいことだが、欠乏意識は思考力を低下させる。思考がネガティブな状態にとどまり、大きな夢を持つのが怖くなって小さく考えがちになる。「自分には能力がないので、夢を実現するなんて無理だ」と思い込んでいるからだ。
一方、豊かさ意識は勇気の原動力となり、大きな夢を持つことを恐れなくなる。その結果、「やる気を出して頑張れば、どんな夢でもかなう」と確信し、思い切って行動することができる。