欠乏意識を持っていると人生の素晴らしさに気づかない

2 ないものに意識を向けてしまう

欠乏意識はビジョンを狭めるので、自分の人生にないものに意識を向けてしまう。たとえば、あなたは贅沢な休暇を過ごせないことに不満を抱いているかもしれないが、温かい友情に恵まれていることや読み書きができること、日の出とともに起きることといった、人生の他の喜びに気づいていない。

3 悲観的な人生観に陥りやすい

欠乏意識を持っていると、人生の素晴らしさに気づかず、チャンスを逃したことや失敗したことについて後悔の念にかられ、何をしてもうまくいかないと思い悩むことになる。その結果、いつまでたってもうだつが上がらない状態が続き、人生を祝福するどころか、明けても暮れても不平ばかり言ってしまう。

体育座りで不満そうなサラリーマン
写真=iStock.com/NicolasMcComber
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一方、感謝の心をはぐくむと、人生に対して楽観的になることができる。ネガティブな経験から学んで成長を遂げ、すべての瞬間を最大限に生かして幸福と成功の階段を徐々に昇っていくことができる。

4 変化を恐れがちになる

変化を起こすのは怖いかもしれないが、欠乏意識にさいなまれていると、変化を恐れるあまり身動きがとれなくなる。変化を乗り越える自信がないので、過酷な世の中で生き残れないと思い込んでしまう。

一方、豊かさ意識を持っていると、変化を歓迎し、それがどんな恩恵をもたらしてくれるかに思いをはせることができる。なぜなら、「どのような状況であれ、ポジティブな要素が必ず見つかる」という確信があるからだ。そういう気持ちで前進を続ければ、やがて成功を収めることができる。

5 ささいなことで取り乱しやすい

欠乏意識にさいなまれていると、ささいなことでも取り乱しやすい。その結果、じっくり考えず、あわてて行動してしまうので、たいていうまくいかず、しょっちゅう不平を言うはめになる。

一方、豊かさ意識を持っている人はいつも冷静に物事を処理するので、メリットとデメリットを比較しながら綿密な計画を立てることができる。その結果、賢明な決断をするから、幸福感がますます高まる。

6 保守的になって成長を拒んでしまう

欠乏意識はビジョンを狭めるので、「自分はもうすべてを知っている」と思い込み、保守的になって成長を拒むようになる。自分がつくった限界を超えようとせず、学習して成長する必要性を認めようともしない。だからいつまでたっても向上しない。

一方、豊かさ意識を持っている人は、たえず知識と知恵と成長を求める。常にスキルアップをめざして情熱を燃やすので、いつも何かを学ぶために努力する。その結果、スキルを伸ばして大きな成果を上げることができる。

7 ネガティブな感情に振り回されやすい

人間は感情の生き物だから、ネガティブな感情を経験するのは当然のことである。とはいえ、それにこだわって振り回されるのは賢明な態度ではない。その原因はたいてい欠乏意識にさいなまれていることだ。

ネガティブな感情に振り回されると、精神的に不安定な状態に陥りやすい。その結果、うまくいっていないことに意識を向けてしまうから、いつまでたっても成長を遂げることができなくなる。

一方、豊かさ意識を持っていると、ネガティブな感情に振り回されないので、悪いパターンからすぐに抜け出すことができる。ネガティブな感情をうまく処理するから、判断力が鈍ったり性急な判断をくだしたりすることがない。その結果、うまくいっていることに意識を向け、冷静に行動し、人生を切り開くことができる。