日常生活を快適に過ごせる、機能的な体をつくるにはどうすればいいのか。米軍特殊作戦トレーニングスペシャリストのマーク・ローレン氏は「平均的な人の1日は、自分の体重を操作することで成り立っている。日常生活に役立つ力を身につけたいとき、自重筋トレ以上に機能的なものはない」という――。

※本稿は、マーク・ローレン、ジョシュア・クラーク著、山田雅久訳『マッスルエリート養成バイブル』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

ゴム製のマットフロアで腕立て伏せをしている男性
写真=iStock.com/Michael Edwards
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普段の生活に役立つ体をつくる

さまざまなトレーニング器具やシステム、ダイエット方法が流行っては廃れていく。これらはすべてマーケティングの産物であり、体型を崩しやすいこの社会において、より高いレベルのフィットネスや健康を手に入れるための純粋な試みとは、お世辞にも言えないものだ。

しかし、その甲斐あってか、フィットネスに関心を持つ人の家の中、そしてジムの中にも、フィットネス玩具が溢れかえっている。

強くなるだけでなく、脂肪を落とすうえでも、もっともシンプルで効果的な方法が見落とされている。自分の体重を負荷にして体を鍛えるボディウェイトエクササイズ(自重筋トレーニング)だ。

スペックオプス(特殊作戦部隊)の外でも、ボディウェイトエクササイズの効果は何度も証明されてきた。たとえば、マドンナ、ブルース・リーなどのスターや、オリンピック選手、プロフットボール選手なども、ボディウェイトエクササイズでつくり上げたその偉業に見合う肉体を持っていた。

彼らをはじめとするたくさんの人が、主に自分の体重を使って、究極の体型とフィットネスを手に入れてきた。

ほとんどのウェイトトレーニングは特定の筋肉を分離して鍛えるが、普段の生活に役立つ体をつくるには、普段の動き方にできるだけ近い動作を使って鍛える必要がある。