宇徳敬子

鹿児島県生まれ。モデルを経て「B.B.クィーンズ」でコーラスを担当。その後、1991年に「Mi-Ke」を結成し、『想い出の九十九里浜』でデビュー。93年には『あなたの夢の中 そっと忍び込みたい』でソロデビューも果たす。2011年、B.B.クィーンズが再始動。12年はソロと並行して、神聖かまってちゃんとB.B.のコラボユニット「B.B.かまってちゃん」でも活動。最新アルバム『宇徳敬子コンプリートベスト~シングルコレクション~』も好評。3月よりNHKFM「Music Line」のレギュラーパーソナリティを務める。4月7日にはバースデーライブを開催。(※雑誌掲載当時)


 

私にとって音楽は食べたりおしゃべりをするのと同じように、ごく自然なもの。ソロでもコーラスでも、歌うのが喜びですし、ライブでもCDでも、私の音楽を聴いて「居心地が良い」と感じてもらえたら嬉しい。もちろん、ファンの皆さんと場を共有できるライブは、ポジティブなエネルギーをダイレクトに感じられるかけがえのない空間です。たくさんの人と素敵な音楽をシェアできたら、想いも深まり、とても大切な時間になります。今後は来年の20周年に向けて積極的にライブを行う予定で、とてもワクワクしています。

誰かと音楽をシェアすると楽しさが増すように、食事も誰と食べるか、どこで食べるかで美味しさに違いが出ますね。私は清潔感があって感じの良い店員さんがいる店で、美味しそうに食べる人と食事するのが好き。私自身も食べることが大好きだから、最近は少し“ハッピーポイント”がたまっていますが……(笑)。

グルメな知人から「美味しい店がある」と教えてもらったのが「牛の蔵」。それが偶然、私の出身地、鹿児島の黒毛和牛を出すお店だったので、同郷の「仲間愛」から応援したいと思いました。でも、そうした贔屓目を抜きにしても、上質なお肉をリーズナブルに提供してくれる良い店だと思います。飼育から加工まで一貫して手掛ける鹿児島県の会社が運営しているから可能な価格だそうです。厳選して契約した蔵元(生産者)から仕入れていて、蔵元さんの顔写真まで紹介されているので信頼感抜群。皆さんが大事に育てた牛を、いつも感謝しながらいただきます。それに私、お肉を食べたほうが声がよく出るんです(笑)。個室が多いのも、仲間と心置きなくワイワイできて嬉しいポイントです。

フランス料理の「ブノワ」は、店内はもちろん、トイレが豪華なホテルみたいで素敵なんですよ! トイレで顔を合わせた上品なご婦人と「キレイですね」と会話してしまったほど。なんて、レストランのご紹介でいきなりトイレの話はおかしいですよね(笑)。でも、すみずみまで独自の世界観で貫かれているお店は、経験上、味も信頼できます。やはり、ブノワも美味しいです。リーズナブルですが量が多いので、このお店もよく食べる人と一緒に行ったほうが楽しい食事タイムになると思います。

食事も音楽も、誰かと共有することで、より豊かさが増すと思います。一曲や一食は、ささやかかもしれません。でも、確実に日常の中に小さな宝物が増えていく。それはとても幸せなことですし、毎日の生活に彩りを与えてくれます。幸せはつかむより、感じるものと私は考えているので、これからも大切な人たちと共有できる小さな宝物を大切にしていきたいです。