未唯mie
1958年、静岡県生まれ。76年、ピンク・レディーとしてシングル「ペッパー警部」でデビュー。一世を風靡し、国民的なスーパースターに。81年の解散後は、歌手、女優として活躍。84年には「NEVER」が大ヒット。期間限定のピンク・レディー再結成が好評を博し、解散発表からちょうど30年後の2010年9月1日に「解散やめ!」宣言。ソロ活動と並行して、本格的に再始動。また、衰えぬスタイルと美貌が大人の女性たちから熱い注目を浴びている。美しさの秘訣を明かした著書『美の意識 いつでもピンク・レディーでいられる私の習慣』(徳間書店)が発売中。
高校時代、後にピンク・レディーの相棒になるケイともう一人のお友達と歌手を目指して、ボーカルのレッスンに通っていたときのこと。歌の勉強に夢中でしたし、やせなくてはいけませんでしたから、昼はパンをかじる程度で、まともにご飯を食べるのは夕食だけ。とはいえ、お腹は空くので、学校の帰りには、「これで食べおさめ!」なんて言いつつ、3人で2~3軒、お店をはしごして買い食いしました。学校の規則では、もちろんそんなことしちゃいけなかったけれど、もう時効よね。コロッケをかじったり、コーヒーゼリーを食べたりしながら、ずっと夢を語り合いました。とても大切な思い出です。
実は私はその頃から、ほぼ一日一食の生活をしています。ダイエットで無理しているのではなく、一食のほうが体調がいいんです。でも、周囲の方々に心配されて、以前、お医者様に相談しました。すると「お腹が空いたときが、その人の食事時」とおっしゃってくださって。以来、安心して一日一食ですが、食べることも料理も大好きなんですよ。食べる「回数」より「内容」を大切にするのが私流ですから、大事な一食を外食にするときは失敗したくないですね。
「オテル・ドゥ・ミクニ」は30代からのお付き合い。それまで、フレンチは美味しいけれどヘルシーではないと思っていました。ところが、三國さんのフレンチは新鮮な野菜やハーブがたっぷり使われていて、とてもヘルシー。私のフレンチのイメージをガラリと変えてくれました。格式は高いけれど、三國さんをはじめ、スタッフの皆さんの温かいサービスでリラックスできるのもうれしいところ。私はこのお店の「気づかいを気づかせない」さりげなさが好きです。自分もそうありたいですね。記念日はもちろん、大事な方を安心してお連れできる、私のベスト・レストランです。
「季節料理 根本」は弟がやっている割烹料理店。私は基本的に洋食が好みですが、和食を食べたい日もありますから、そんなとき、ふらっと訪れます。この店も野菜をたっぷり使った、胃にやさしい料理が多いのがうれしい。「季節料理 根本」でご飯を食べると体も気持ちも元気になります。弟が店主だから寛げる、というのも確かに理由のひとつですが、おかげさまでいつも満席に近いので、姉のひいき目抜きにしても、良い店だと思います。
ピンク・レディー時代は忙しすぎて食事をした記憶さえないんです。そしてすべてが人任せでした。でも、解散後、セルフプロデュースするようになってから、世間知らずではいられなくなりました。1回の食事も自分の意思で選択して、美味しく、楽しくいただけるように、大切にしています。