お金を貯めるには、どうすればいいのか。YouTuberのミニマリストTakeru氏は「家計を健全化するには、モノを買わないことだ。まずは何かを“減らすこと”に目を向けるといい」という――。

※本稿は、ミニマリストTakeru『貯まらない生活はもうやめよう モノを手放すだけで増える「お金と幸せの法則」』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

中身が空の財布を開いて見せる男性の手元
写真=iStock.com/Suriyawut Suriya
※写真はイメージです

お金を稼ぐ努力で金欠になる悪循環

20代前半、私は会社員として3社を経験しました。仕事の主な内容は学習塾の営業で、時折、小学生と中学生に学習指導もして、月収は約20万円。年収は250万円ほどでした。将来は自分の会社を立ち上げたいと意気込んでいた私にとって、すべてが大事な仕事だと張り切って臨みました。

しかし、営業という仕事は結果がすべて。結果を出すために労働時間も長くなりがちで、毎日が疲労困憊こんぱい。断られることが当たり前の世界なので、心もすり減っていきました。もともと難病持ちだった私は体調をよく崩し、数カ月に1度は病院に通って、点滴や検査をしている状態でした。

しかも、自炊をする余裕はなく、寝る時間がとにかく欲しい。食事はスーパーの惣菜やコンビニ弁当、外食が続き、お金はあっという間に消えていきます。そこに加えて病院代も増えていく。

お金を貯めながら健康的な生活を送るなんて、夢のまた夢でした。家計管理も節約もする余裕はなく、毎日のように長時間働いて、簡単に食事を済ませて、寝て起きたらすぐに仕事。すべてはお金のために、感情を無にして、思考停止状態で仕事をせざるを得ませんでした。私は、社会の厳しさと仕事の難しさを痛感しました。学生時代とはまるで違う。お金を稼ぐこと、お金を貯めることは、こんなにも難しいことなのかと。