※本稿は、ミニマリストTakeru『貯まらない生活はもうやめよう モノを手放すだけで増える「お金と幸せの法則」』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
お金を増やす人は家賃を「投資」と考える
私独自の経験ですが、経済的に豊かな人のお部屋には共通点があると思っています。そして、ミニマリストの部屋は、その「経済的に豊かな人たちの部屋」にかなり近いのではないかと思うのです。なぜなら、お金の使い方や空間のつくり方が非常に似ているからです。
「お金持ち」と「貧しい人」のお部屋に対する考え方の違いは、家賃を「消費」と捉えるか「投資」と捉えるかです。モノのために、つまりは収納目的で広い家に住んでいる場合は、ただ家賃として消費されていきます。したがって、お金が増える理由がありません。その一方で、お金を増やしていける人は、住環境に「投資」しています。例えば私の場合、日当たりやアクセス、開放感、きれいさ、風通し、窓からの景色、家族が喜ぶ環境にお金を払い、できる限り自分にとっても家族にとっても居心地がよく、仕事のパフォーマンスが上がる環境を選んでいます。
もちろん、モノが多い状態でその環境を選ぶことはオススメしません。なぜなら、必要以上に家賃が高くなるからです。しかし、モノを最低限にまで減らしたミニマリストであれば、小さいお部屋に住めてしまうので、家賃を下げることができます。まずはモノを減らして節約目的で家賃を下げ、貯金を貯めることから始めましょう。お金の工面ばかりに振り回されていたら、仕事に集中できないからです。環境を整えても、急激に収入が上がるわけではありません。「投資」というのは、効果が表れるまでに時間がかかるものです。だからこそ、節約によってお金の心配を減らしてからの方が賢明です。
私も、ある程度収入と資産が増えるまでは、家賃の安いところに住んで生活をしていました。コンパクトな部屋であれば、動線も短くなり、掃除や家事がしやすくなるメリットもあります。そして、安心できるだけの収入や資産が増えたら、身の丈の範囲内で住環境に投資していきましょう。モノが少ないぶん、より早く投資効果を実感できるはずです。