新NISAで資産を増やすにはどうすればいいのか。『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』(KADOKAWA)を書いた、投資家兼会社経営者のヘムさんは「おすすめは配当金が毎年増えていく“増配株”だ。リターンが大きく、配当金生活も夢ではない。その選び方には7つの条件がある」という――。(第3回)

「配当金」が毎年増えていく銘柄は魅力的

増配とは配当金が増えることを指します。本書では、株価の本質的価値への回帰をより確実にするには「増配期待が高い銘柄に投資する」と言いましたが、これは「配当金」が毎年増えていくような銘柄に投資するという意味です。高配当株は現時点での配当利回りが高い銘柄ですが、増配銘柄とは毎年配当金が増えていく銘柄です。

増配は、いずれ大きなリターンになります。例えば株価1000円、配当金35円の銘柄があるとします。配当利回りは3.5%です。この銘柄の年間増配率が9%だとすると1年後には配当金は1.09倍の38円になります。すると8年後の配当は2倍の70円です。株価が変わらなければ8年後の配当利回りは7%となるのですが、そんな銘柄を市場が放っておくわけがありません。

買い手が増え、株価は2倍の2000円になるでしょう。すると2000円で70円の配当金ですから、配当利回りは70円÷2000円で3.5%です。ただし、1000円で買っているので買値に対しては7%の利回りになります。

この間のインカムゲイン(受取配当金)は365円、配当金を再投資すれば約400円です。8年間に株価が2倍の2000円、そして配当金を含めると2400円の評価になり、投資元本の約2.4倍です。8年間で2.4倍ですから、年間パフォーマンスは11.56%に相当します。年間リターン11.56%なら36年で資産が約51.3倍になります。30歳で元本500万円を投資していれば、66歳で2億5650万円です。老後の心配はなさそうです(売却時の税金は含んでいません)。

平均で「年間増配率9%」を狙う

実際の株価は増配につれて上昇することになりますが、この夢のような話を現実にする条件は何でしょうか? ポイントはポートフォリオ(PF)全銘柄の平均で年間増配率9%を長期にわたり達成できるかどうか? です。結論から申し上げて、私はこれを可能だと考えていますし、実際に私のPFでも達成しています。

次の図表2は私の主要5PFの3期前、2期前、前期、今期予想の増配率の推移をまとめたものです。この主要5PFは合計で254銘柄あり、分散投資が効いています。5PFの過去の平均増配率の推移は3期前22.7%⇒2期前15.9%⇒前期20.3%です。かなり余裕を持って増配率9%をクリアしていることがわかっていただけると思います。

なお、今期の増配予想が10.4%とやや低めに出ているのは、例年、期中や決算発表時に増配発表する銘柄が多いためで、最終的な増配率は上昇することが見込まれます。

また、各PFの配当性向も見てください。配当性向は会社が純利益(税引後利益)から、配当金をどのくらい支払っているかを示した指標です。私のPFの平均配当性向は35.13%(配当額未定の三菱UFJは除いて計算しています)でこの数字からも配当余力が十分にあることがわかります。私は銘柄選定時に現時点での増配余力と今後のEPSの成長期待を考慮しています。そこで、こんな増配率が達成できているのです。