モノを買わなければ家計は健全になる
私はこの「欠乏マインド」によって多くを失いました。お金とモノに支配され、自分の行く手が阻まれ、身動きがとれず、夢が破れ、夢を忘れ、仕事を失い、恋人とも別れ、健康状態も悪化。多くの信用とたくさんのお金を失いました。そんな生活から脱出したいと思い、さらにはお金やモノに振り回されない自分らしい生き方を追求したくて、私はミニマリストという生き方を選んだのです。
私は正直、ミニマリストになった今、「なぜあんなにモノを買ってしまったのだろう」「あのお金、もったいなかったなぁ」と、後悔することがあります。物欲や衝動に身を任せていなければ、もっと豊かになっていたかもしれないのに。私もあなたも、モノを今以上に買わなくても死ぬことはないでしょう。普通に、今まで通りの生活はできるはずです。
では、健全な家計にするにはどうしたらいいのでしょうか。極端かもしれませんが、「いったんモノは買わない」と決めることです。一度、悪循環を断つのです。
もちろん、生きていくために必要な食材や日用品はいいのですが、例えば新しい洋服や靴、カバン、ガジェット系などは今すぐ買わなくても生きていけるでしょう。身の丈ギリギリの家賃を払い、新車を買い、手持ちのお金のほとんどを趣味や娯楽、買ったところで毎日は使わないようなモノに費やすと、お金をどんどん失い、お部屋が不要なモノで溢れてしまいます。
まずは生活に必要なモノを見極め、「欲しいモノ」はいったん我慢しましょう。モノは買わず、今あるモノたちに目を向けるのです。あなたが毎日のように使っているモノは何ですか? ないと生活や仕事に支障が出てしまうモノは何でしょうか? そうした、必要なモノだけを持つのです。「これだけあれば十分」というラインがわかれば、確実にお金は増えていきます。買う必要性がなくなるからです。
そして、何かを買う時は、必ず自分に問いかけてみてください。あなたの「労働時間」「大切な命(時間)」を差し出してまで、交換するに値するモノですか? 生活になくてはならないモノですか?
すでに、多額の借金を抱えてしまい、経済的自立の道に戻ろうと頑張っている人も少なくないはずです。まずは支出を削り、金利の高い借金から返済していきましょう。金利の高い借金は、あなたから一番お金を奪い、一番速く膨張していくからです。だから、借金を抱えていると、望むような生活はできなくなるのです。そして、クレジットカードという魔法のカードに惑わされてはいけません。必要なものはすでにあります。まずは、お金を使わない生活にするのです。とにかく支出を削り、いち早く借金を返済してください。