劇的な家計改善で年間60万円を「貯蓄・投資」に回せるように

もとの赤字が月3万円ですから、月2万円が余剰金となります。合わせて、赤字がなくなり、ボーナスから生活費の補塡をする必要がなくなりました。ボーナスの使い方をこれまでと変えなければ、赤字補塡に使っていた約36万円のボーナスも余剰金とすることができます。月の2万円と合わせると、年間60万円を「貯蓄・投資」に回せる計算となるのです。月にすると、5万円ほどです。

ようやく3000円投資のスタートに立てました。あとは貯金や投資の金額を決め、実践していくだけです。相談した結果、運用はしっかり、積極的に取り組んでいきたいという思いが強いため、投資は月2万円ずつ積み立てていくことにしました。貯金は月3万円です。

始める前に口座も整えました。いつも給料が入金される口座には、支出見直し後の必要生活費32万円の約1.5カ月分である50万円を基準に置くようにしました。生活をすると減りますが、給料が入るとまた元に戻り、突発的な支出があってもその口座の中で支払いが可能な状態です。

それ以上のお金は、引き出さない前提の貯蓄用の口座へ。金川さんご夫婦の場合は、証券口座と連動させると利率が優遇されるネット銀行を開設し、そこに置いています。節約を意識し、1.5カ月分である生活費用口座のお金が増えれば、その都度、貯める用のネット口座に移していくとし、この2つの口座で生活費の1年分、約420万円を貯める目標です。

現金と通帳
写真=iStock.com/SB
※写真はイメージです

投資をする2万円は、iDeCoとつみたてNISAを活用し、長期投資をしていきます。iDeCoが1万円、つみたてNISAも1万円という金額でやってみたいということで納得されスタートです。今後はiDeCoの拠出上限額まで、可能ならつみたてNISAも年間最大のところまで拠出していきたいとのことです。

ここまで変化するのに10カ月ほどかかりましたが、その間、口座の数字が増えていくのを見て、当初は「節約が大変、なんで私にしわ寄せがくるの……」と不満顔だった由紀子さんも、ムダな支出を減らすことにどんどん協力的になってきました。

下の子は2歳になり、上の子は来春小学生。下の子が幼稚園にいけるようになったらまずはパートをはじめ、さらに貯金、投資にお金を回せるようにしていきたいと意欲的です。

投資をするには、やはりそのベースとなる家計が非常に大切です。また、投資だけではなく、貯金も必要。今と将来を守るようなお金の使い方、貯め方を考えていくことが必要なのです。

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