SNSはどう使いこなせばいいのか。人気テレビ番組『情熱大陸』(TBS系)にSNSを駆使する“ノマドワーカー”として取り上げられた安藤美冬さんは、今はあらゆるSNSをやっていない。安藤さんはなぜSNSでの発信をやめてしまったのか――。

※本稿は、安藤美冬『つながらない練習』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

スマート フォン ソーシャル メディア
写真=iStock.com/bombuscreative
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たった数時間でFacebookの友達申請がパンクした

私は2010年代のはじめ、TwitterやFacebookなどの“自分メディア”を使って発信をすることで、文字通り人生が変わった一個人だ。

SNSでの発信から人とのご縁をいただき、仕事が創られ、テレビをはじめとするマスメディアに多数出演。それらの番組は毎回大変な話題となり、SNSのフォロワー数はTwitterだけでも5万人を軽く超え、毎日のようにメールや手紙、フォローが押し寄せた。

ある日、たった数時間でFacebookの友達申請の数がパンクして、「★マーク」(おそらく、1000人以上)になったこともある。

まったく無名のOLが、退職してからたった1年半で、雑誌やwebの連載を何本も抱え、時々報道番組のコメンテーターとして出演しながら、連日メディアのインタビューや対談、講演をこなす日々を送るようになったのだ。

組織に属さず、個人がスキルを武器に働く「フリーランス」という形態は、今や自由に働く人の代名詞として広く知られる。

無料Wi-Fiが設置され、コワーキングスペースが全国各地につくられ、企業にも「テレワーク」「リモートワーク」が浸透するにつれて、カフェでパソコンを広げて仕事をする「ノマドワーカー」を見かけるのも、日常の風景となった。