「本当に頭がいい人」とはどんな人か。明治大学文学部の齋藤孝教授は「時代が自分に求めているものは何なのか、何ができるのか。それを考える思考力をもっている人は『本当に頭がいい』といえる。たとえばテレビで人気のお笑い芸人はその代表例だ」という――。

※本稿は、齋藤孝『本当に頭がいい人の思考習慣100』(宝島社)の一部を再編集したものです。

収録中の2台のカメラ
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今求められている「頭のよさ」とは何か

時代が求める「頭がいい人」とは、どのような人でしょうか。まず前提として、世の中の価値観は時代とともに大きく変化していますから、その変化に対応できる力が求められます。時代が自分に求めているものは何なのか、何ができるのか。それを考える思考力をもっている人、そういう人を「頭がいい」と世の中は評価します。

お笑い芸人のみなさんはしゃべりのプロですから、たとえばプライベートな時間でお酒を一緒に飲んでいても、場を盛り上げることが得意です。私たちには真似ができません。

しかし、競争が激しい世界ですから、業界で生き残れる人たちはごくわずか。その成功者たちに通じる共通点は、制作スタッフが自分に何を求めているかが理解できているということです。