「床と天井が木目柄ビニール」でも効果あり

新年度の始まり、室内の環境を整えて公私ともに新しい風を取り入れてはどうだろう。

モダンなリビングルーム
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長年健康的な住まいを研究している慶應義塾大学伊香賀俊治教授らは、「室内の仕上げ」が人工材料か自然素材かで自律神経や睡眠時間、翌日の作業成績に変化が起きるかを調査した。

調査方法は、タイプが違う3部屋──「床のみ木目柄ビニール」「床と天井が木目柄ビニール(自然風)」「自然素材のスギ無垢材」に男子学生を振り分け、そこに3泊してもらうというもの。そして各部屋で就寝前に入室者の自律神経(交感神経)を測定すると、「『自然素材のスギ無垢材』の部屋で鎮静効果が確認できたのです」と伊香賀教授。

「また、『床と天井が木目柄ビニール』の部屋でも自然素材ほどではありませんが、鎮静に傾きます。“視覚”だけが自然風の刺激でも、体に影響するということです」