性犯罪を巡る刑法のアップデートを

#MeTooが世界的なムーブメントになり3年。この3年で世界中で性暴力やセクハラに対する体制や法の厳罰化などが見直されてきた。スウェーデンでは、これまでの「No means No」という不同意性行為はレイプという法律から「Only Yes means Yes」と積極的な同意がなければ性暴力に当たるとする法律に改正された。

当時19歳の実の娘に、性的虐待を行ったとして準強制性交等罪に問われていた男性被告の控訴審。名古屋高裁は一審の無罪判決を破棄し、懲役10年を言い渡した(2020年3月、筆者撮影)。
当時19歳の実の娘に、性的虐待を行ったとして準強制性交等罪に問われていた男性被告の控訴審。名古屋高裁は一審の無罪判決を破棄し、懲役10年を言い渡した(2020年3月、筆者撮影)。

日本ではどうか。2017年に性犯罪に関する刑法改正が110年ぶりにされ、強姦罪から強制性交等罪になり厳罰化、男性の被害も含まれるようになった。だが合意の有無ではなく被害者への著しい暴行、脅迫され抵抗できなかったことの証明を求める「暴行・脅迫要件」は改正されずに残された。