「ポスト安倍」候補は一長一短
新型コロナウイルスの感染再拡大が止まらぬ中、日本列島はお盆や夏休み期間に突入した。自治体には帰省の自粛を求めたところもあるが、安倍晋三総理は「一律の自粛は必要ない」とのアナウンスを繰り返し、国民はその混乱と不安を抱きながら「特別な夏」を迎えている。
例年と比べれば人出は減っているものの、帰省や旅行に向かう人々を後押ししているのは、再拡大期にもかかわらず国が強行した観光需要喚起策「Go To トラベルキャンペーン」だろう。専門家の懸念通り人気観光地での感染者数は急増し、医療提供体制は逼迫。逆に予約キャンセルが相次ぐという笑えない状態だ。国が無策なだけならば「このバカチンが!」と怒られるので済むが、このタイミングに逆行するような愚策を展開するのだから不安は増幅し、日本経済も国民の心理も冷え込む「負のスパイラル」に陥っている。このようなダメダメな時、人々は「救世主」の登場を期待する。ただ、「ポスト安倍」候補といわれる面々は「帯に短し襷に長し」で、その像に当てはまるとは言い難い。でも、そう悲観する必要はない。なぜならば、我々には一世を風靡した「あの男」がいるではないか――。