「おもてなし」こそがアメリカのような分断を生む

また、定員割れの常態化した大学や短大、専門学校の存在も問題だ。日本人がほとんど入学しないために外国人で無理やり穴埋め、その結果ほぼ外国人留学生しかいない大学も存在する。試験すらない専門学校に至っては日本語のあやしい留学生ばかり。

「嫌いな国に来る留学生」という、韓国特有の留学事情と真っ向から対峙するには、この国はあまりにピュアで、その裏返しは彼らの言うとおりの「幼稚」なのかもしれない。ある意味、したたかで強い人たちだ。しかしこのコロナ禍、緊急事態の再宣言も取り沙汰される日本にそのような余裕はないし、お人好しも限界だ。

過度の特別扱いは「おもてなし」とは違う。分断とヘイトはこうした安易な受け入れ政策から生まれる。自民党の外国人労働者等特別委員会による外国人コンビニ店員の特定技能化と新たな在留資格の提言(2020年6月17日)もそうだが、留学生に対する若年労働力欲しさのあやまった「おもてなし」を続けるならば、政府の推し進める「留学生の移民化」は新たなレイシズムを生み、アメリカと同様の分断と悲劇の轍を踏むことになるだろう。

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