中国・広州市を中心に、アフリカ系住人と中国人の間で軋轢
湖北省武漢市の保健当局の発表によると、4月26日に市内のコロナウイルスによる入院患者がゼロになったという。かの国の政府発表やメディアにどこまで信用性があるかはさておき、中国社会は危機的な状況から脱しつつありそうだ。だがこうしたなか、中国南部の広東省広州市(北京、上海に並ぶ中国三大都市の一つ)を中心に、アフリカ系住人と中国人の間で軋轢が生まれている。
発端は、不良外国人の問題行動がきっかけだったと見られる。3月22日、ホテル内の隔離施設に移送された外国籍の男が、スタッフの目を盗んで逃走。地元政府から出国命令の処罰を受けた。また、4月1日にはコロナに感染したナイジェリア人の男が、広州市の病院内で看護師の指示に従わず噛みつくという事件が発生した。
看護師への暴行事件は、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」などで拡散。まぶたが腫れ、出血した女性の画像とともに、こんな書き込みがあった。
「広州市のICU看護師がコロナに感染したナイジェリア国籍の男に殴られた上にまぶたを噛まれ、怪我を負った。その男は3月21日にナイジェリアから広州の空港に到着し、29日に検査の結果コロナウイルス陽性と診断され、31日に感染が確定していた」