「生理中=ハッピー」でなくてもいい
開発を担当した本氏、實川氏も20代だ。生理に関しては彼女たち自身が当事者であり、商品にはその実感も込められている。
「これまでの生理用ナプキンのデザインは『憂鬱な期間をハッピーでいよう!』というメッセージが強かったかもしれないですよね。ストレスを完全に取り去ることはできないけれど『アガらない気持ちを励ましてくれる』というくらいの方が今の気分に合う。これからも女性の細かなニーズに寄り添い、生理についてオープンに語ることができる社会づくりにも貢献していきたいです」(本氏)
生理用品のデザインをめぐっては、ユニ・チャームがインフルエンサーとタッグを組んで立ち上げた「#NoBagForMe(袋はいらない)」プロジェクトなども話題だ。猫や変わり続ける空の色をモチーフにした限定デザイン商品を開発し、2019年12月から売り出し始めた。
「デザイン」は、人の意識に働きかけ、行動を変える。こうした流れの加速は、社会全体の生理に対する理解を深めることにもつながっていきそうだ。