生理用ナプキンのパッケージは総じてダサい。商品のロゴが前面にあり、機能性を謳うコピーが書かれ、どこかに白色が入ったものが多い。そんな中、大王製紙が異色のパッケージの新商品を投入し、市場を広げつつある。なぜこれまで生理用ナプキンには「ダサいもの」が多かったのか――。
画像提供=大王製紙
「エリス コンパクトガード(多い日昼用 羽つき23cm)」(左)、「エリス コンパクトガード(多い日夜用 羽つき29cm)」(右)

清潔な印象を与える「白に近い色」が鉄板だった

大王製紙が2018年10月に発売を開始した生理用ナプキン「エリス コンパクトガード」シリーズは、デザインが新鮮だ。赤や青の色使いはビビッドで、パステルカラーなどを使った「いかにも生理用品」なデザインとは一線を画す。

なぜ生理用ナプキンは「いかにも」なパッケージばかりなのだろうか。開発担当者の本彩氏はこう説明する。

「衛生用品なので、清潔な印象を与える白に近いカラーがいわば『鉄板』として使われてきました。また、生理前や生理期間中は女性にとって心や体の調子を崩しやすい時期。花やハートなどファンシーなモチーフがあしらわれることが多い背景には、約1カ月に一度のペースでやってくる憂鬱な時期を、少しでも明るい気持ちで過ごせるようにというメーカー側の思いがあります。実際、マーケティング調査で消費者にアンケートを採っても、そういうデザインに好感を持てるという答えが大半を占めるんです」(本氏)