ホテルのアメニティーのような高級感

「コンパクトガード」の新デザインの発売から1年後の2019年10月。大王製紙はさらに攻めたデザインの生理用ナプキンを売り出した。

画像提供=大王製紙
左がネット通販限定デザインの「エリス Megami(メガミ)素肌のきもち」、右が通常の「エリス Megami(メガミ)素肌のきもち 超スリム 多い昼用」。

「エリス Megami 素肌のきもち」の通常商品は淡いピンクとブルーが基調になっている。だが、ネット通販限定デザインは落ち着きのあるブラウン一色。開発を担当した實川智美氏は「ホテルのアメニティーのような高級感を意識した」という。商品名や医薬部外品として必要な表記も極力目立たない場所にプリントされている。

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商品名や発売元は、商品の底面に記載されている。

ネット通販だから実現できた、シンプルなデザイン

エリス Megami(メガミ)素肌のきもち」の開発を担当した實川智美氏(撮影=プレジデントオンライン編集部)

あまりにも「生理用品っぽくないデザイン」なので、コンビニやドラッグストアに置くのは難しい。パッケージからは読み取りにくい情報を、商品紹介のページに明記してフォローできる通販サイトだからこそ、実現できたシンプルさだ。

2019年10月に販売を開始すると、ネット上で一気に話題が拡散。一時、在庫切れになるほど注文が殺到した。

この商品でターゲットに設定したのは30~40代。いわば「普通のナプキン」を使い続けてきた世代に対して、目新しいデザインでアピールする狙いだった。しかし、それより若い世代からも反響は大きかったという。

「仮にアパレルのお店に置かれていても違和感がないくらいの、暮らしになじむファッション性が支持されたと思います」と實川氏。現在の取り扱いはロハコの通販サイトのみだが、消費者からは「実店舗でも売ってほしい」という要望もある。今後は「ネット以外」での展開も模索していきたいという。