歯科医で生活習慣病を防ぐ
“歯医者は、歯が痛くなったら駆け込むところ”、まだこんなふうに思っている人がいるとしたら、早急に考えを改めたほうがいい。
「当院では歯の治療をするだけでなく、患者さんに血液検査や唾液検査、尿検査、体組成測定などを受けてもらって全身の健康状態をチェックし、運動や食事についても指導します。口腔内の健康を維持することで、全身の健康が維持できるからです」
こう話すのは、歯科医師で米国抗加齢医学会認定医の森永宏喜氏だ。
「歯科医とは、全身の健康と若さを保つための“門番”だと私は思っています。特に自覚症状がなくても定期的に歯科を受診することで、生活習慣病やうつ病、認知症などの兆候にいち早く気づき、食い止めることができる。逆にいえば、生活習慣病で病院に通っている人はもう病気になってしまっていますが、歯科を訪れる人はまだ体は元気なことが多いので、歯科治療で体の病気の悪化を食い止めることができるのです」
しかし歯の健康と、全身の健康がなぜ関係してくるのだろうか。